外国人採用で不法就労者を見極めるには

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外国人採用で不法就労者を見極めるには

知らなかったでは済まされない

知らなかったでは済まされない
2019年に在留資格の内容が変わり、農業や介護業、宿泊業などの人材不足問題を解決するために外国人採用の取り組みが積極的に行われていますが、注意しなければならないことがあります。
それは不法就労者です。
不法就労者とは許可を得ていない者や、認められている範囲外の活動をするなど違法な状態で働いている人のことです。
近年、証明書の偽造や虚偽の証明書を提出して不正に在留資格を取得する偽装滞在者が問題になっています。
雇用側は知らなかったとしても罰則の対象となるため注意しなければなりません。
しかし、どのように気をつければいいのでしょうか。
偽装の手口も悪質で巧妙化しており、簡単に気がつくことができないこともありますが、見極める方法を知っておくことが大切です。

どう判断する?

どう判断する?
見極める方法の一つは、在留カードの確認です。
外国人採用の際に必ず直接見て有効期限や本物であるかを確認してください。
有効性が判断できなければ入国管理局のHPでチェックしましょう。
番号や期間を入力すると失効しているかどうかが判断できます。
しかし、失効しているという結果が出なくても、有効性の証明とは異なります。
それは、実在する番号を偽造して悪用しているケースがあるからです。
カードを傾けた時に「MOJ」という文字の周囲がピンクから緑に変化するか、左右に傾けた時にホログラムが3Dのように動くか、上下に傾けた時にカードの左端の部分がピンク色になるかなどでも見極めることができます。
また、表面の中央あたりに水色の帯で「就労制限の有無」という欄があるはずです。
そこの欄に何が書かれているのかを確認してください。
活動の制限やそもそも働くことを認められていないなどがわかります。
判断が甘く、不法就労者を外国人採用すると雇用側は「不法就労助長罪」になり、三年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金などの罰則を受けることになるため注意してください。
雇用をしていなくても斡旋すると同じ罪になります。
知らなかったという理由では処罰を免れられないということも法律で定められているため、見抜く自信がなければ専門家に相談をしましょう。